日用品と違って、趣味の物は判断が重かった。名刺入れやクッションみたいな日用品は、「今使っているか」で見ればわりと簡単に手放せる。でも、趣味で集めた物だけは、そう単純にいかなかった。
私は長年集めていたフィギュアがある。ずっと「そろそろ売ろうかな」と思いながら、結局手をつけずに時間だけが過ぎていた。
一度、ホビー系の買取専門店に見積もりを出したことがある。でも、査定額を見たら「もったいない」って気持ちが急に出てきて、そのときは見送った。値段がついたことで、逆に手放せなくなるっていう、我ながら面白い心理だった。
しばらくしてから、もう一度見積もりに出してみた。そしたら前回9000円だった査定が、13000円になっていた。ここまで上がるならって、そのタイミングで売却を決めた。
不要だから即処分、とはならなかった。好きで集めた物だからこそ、決断に時間がかかるし、一度見送ってからでも遅くない。これは、若い頃の趣味の物を持ってる人なら、わかる感覚じゃないかと思う。
漫画は、そのときどきで読まなくなった分を、都度売るようにしてる。フィギュアみたいに大きな金額になることはあまりないけど、目的は換金より、本棚のスペースを空けることのほうが大きい。
「高く売れないなら意味がない」と思ってしまうと、こういう物は結局手放せないまま溜まっていく。金額じゃなくて、スペースが空くことに価値を感じられると、売る対象がぐっと広がる。
好きだったアイドルのツアーグッズも、ホビー系の買取専門店で売ったことがある。
現場のパッションで買った物って、時間が経つと扱いに困るというか、当時の熱量のまま持ち続けるのが難しくなることがある。応援していたグループが活動休止に入ったタイミングで、どうしても手放せない物だけ手元に残して、残りは売ることにした。
これも、全部処分したわけじゃなくて、「残す物」と「手放す物」を自分の中で分けた結果だ。思い入れのある物ほど、全部か全部じゃないかの二択で考えなくていいと思う。
こうして振り返ると、私は「全部同じ場所に売る」というより、物によって考え方を変えてきた。
高く売れそうな物、値段はそこそこでもスペースが空けばいい物、思い入れが強くて時間をかけて判断したい物。物ごとに優先度が違うから、売却先も自然と分かれてくる。一つの買取先にまとめて送れば手間は減るけど、それだと「本当は別の判断があったかもしれない物」まで一緒くたにしてしまう気がしてる。
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